以前にも触れた事がありましたが、カメラの使用法に関して記載したいと思います。
現行Nikonのデジタル一眼レフで確認されている事ではありますが、キャノンをはじめ他社機でも同様の機能が働くと思います。
自動露出が出る前のフィルムカメラではマニュアル露出であり単体の露出計で露光を測定しシャッタースピードと絞り値を設定していたものです。この時に露光値が低くて希望のシャッタースピードを得られない場合はISO値を変えるために高感度のフィルムと交換してました。
露光に関して言えばシャッタースピード、絞り値、ISO感度で決まる物です。フィルムカメラや初期のデジタル一眼レフの時代での自動露出は絞り優先、シャッター優先、プログラムオートの3つの自動露光でした。つまりISOはフィルムで決まっていたのでISOを変えると言う発想は無かった訳です。
しかしながらデジタルカメラではISOを自由に変える事が出来る様になりました。3つの要素(シャッタースピード、絞り値、ISO)が変えられるデジタルカメラならではの使用法がここに生まれた訳です。
その背景には絞り値やシャッタースピードは作画に大きく影響する事です。前景から遠景までピントを合わせたいときは絞り込む必要があります、また飛翔する野鳥をぶれなく撮影するにはシャッタースピードを速くする必要があり、流し撮りでは逆に遅くする必要が出て来ます。
つまり多くの被写体では作画に合わせてシャッタースピード、絞り値が決まってくると言えます。
そこで登場するのは露出モードをマニュアルにしてISO Autoで自動露出する設定です。
野鳥の飛翔狙いの場合:絞り F5.6、シャッタースピード 1/2000秒、ISO Autoにセットしておくとその絞りとシャッタースピードに適したISO値が自動で設定されてISO Autoで適正露光の撮影が出来ます。
この場合でも露出補正も有効になります、例えば空抜けの場合+1.0EV補正にセットすればISO値がその補正を考慮して自動選択されます。
また、メインダイヤルとサブダイヤルでシャッタースピード及び絞り値を即座に変える事が出来るのでファインダーから目を離さずに適正な露出(シャッタースピードと絞り値)を選択する事が容易となります。(ISO値変更ボタンの位置にもよりますが)
注意点
- ISO Auto で設定した限界ISO値を超えるとアンダーもしくはオーバー露出になります。常にファインダー内に表示されているISO値を確認する癖をつけておく必要があります。
- ニコンの次の機種、D7100,D7200,D600,D750,D800,D810,D4,D5,D500 で確認しましたが、同じようにマニュアルモードでのISO Autoが作動します。
- 現行では露出モードがM(マニュアル)で露出補正を行った場合にファインダー上の露出補正インディケーターが作動しません。つまり露出補正ボタンを押さないと補正されているか分からない欠点があります。(これは既にニコンに修正要望を提出済み)
- 限界ISO値の設定は機種により変わりますのでご自身で決める必要があります。
当方の設定ではD5(102400)、D500(6400)、D810(12800)で使用してます。
キャッチアップ画像として先日撮影のコミミズクをUpさせて頂きます。
撮影データ:Nikon D5 AF-S Nikkor 600mm f/4E 露出Mode: Manual 1/2000秒 F5.6 ISO: Auto WB: 晴天 RAW
2 個のコメント
カメラの使用法、私も同感です。
ほとんど撮りませんが私も飛び物の時は、露出モードMでISOオート設定は使います。正に、フィルム時代に写真を撮っている時には出来なかった、今の時代の撮影方法ですね。連写もそうですが…(AF-Cが効きますし、直ぐに確認してピンボケなどの写真は消せますよね。)。
Author
ご賛同頂き有難う御座います。
フィルム時代の苦労がウソのような時代ですが変化に対応した写真術を極めたいですね。
綺麗なオガワコマドリ流石です。